健夜「赤土さんと鷺森さんの結婚式に呼ばれた」
健夜「赤土さんと鷺森さんの結婚式に呼ばれた」
2: 代行ありがとうございますー 2014/05/25(日) 10:28:50.18 ID:5P6Koj1w0.net
①
―――カーテンの隙間から差し込む日差しで目を覚ます。
むく、と上半身を起こす私。
外から聞こえてくる小鳥のさえずりと車の往来する音が、寝起きではっきりとしない頭を目覚めさせようとする。
ふわあ。ひとつ生あくび。
目をこすりながら、私が寝ていたベッド、その脇の机に目をやる。
そこに立てかけた卓上カレンダーは、人から貰った大切なものだ。
カレンダーはある日付を――今日を、大きな花まるで強調していた。
……そっか。いよいよ、今日なんだ。
カレンダー脇に置いた封筒に手を伸ばし、中の葉書を改めて確認する。
日時は今日。名前も……間違ってない。大丈夫。
「謹啓」とか「益々御清栄」とか堅苦しい言葉が積み重なった底で、光を放つように眩しく輝く一文を、指でなぞりながら再確認した。
―――『 赤土 晴絵 』 『 鷺森 灼 』。







