咲「私に姉はいない。…妹ならいるけど」
咲「私に姉はいない。…妹ならいるけど」
1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 03:51:18.07 ID:0BZhlc9K0
南1局、1本場。私は親番だった。
――5,6,7….
河の一列目には既にリーチ宣言牌が曲がっていた。
――10,11,12….
連続上がりの代償。それに伴い必要となる打点の上昇。
私は打点を上げるため、迷わずリーチをかけていた。
――14,15,16….
早々に手を諦めベタオリ気配の2家とは別に、攻めてくるものが一人。
あの娘と同ランクの、牌に愛されし子の一人。
けれど、貴方の本質は分かっている。今回は貴方が海底でツモることはない。
「カン」
彼女のその発言で私の血の気は一気に引いた。
私から嶺上の上がり牌を抜き去った上で、海底を私に回すこのカンの意味は…
「…っ!」
暗刻持ちの、恐らく8枚目のこの筋牌を、私はカンすることも出来ずに河に置くことしかできなかった。
「ロン」
無表情を気取りながら点棒を渡す。彼女は酷く冷めた目で此方に眼差しを向けていた。
「嶺上の支配も劣る。本質を見抜くその力も既にあやつの方が上」
「お前は一体、何者なのだ?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403463077