先輩(♀)「こうしてキミと一緒にタバコを吸ってるこの時間が、私にとってはなにより素敵な時間だよ。」
先輩(♀)「こうしてキミと一緒にタバコを吸ってるこの時間が、私にとってはなにより素敵な時間だよ。」
先輩「あんな真面目なキミが、こんな、仕事をサボるような悪い子になっちゃって。一体誰のせいなんだ。私は悲しいよ、まったく。」
先輩「ふふふっ。……嬉しいよ。なんだか、私のせいでキミがどんどん変わっていくのが、私の影響を受けて変わっていくキミを見るのが、とても嬉しいんだ。」
先輩「これって、一種の快楽だよね。何にも代えられない愉悦。……好きな人を、自分好みにしていく快感って、ハマるとなかなかやめられないね。」
先輩「……あれ。なんだ、今のが最後だったのかい?ふーん、そうなんだ。じゃあ、私のでよければ一本あげるよ。」
先輩「ううん、気にしなくていいよ。キミだってもう少しここで息抜きしていたいだろう?もう少ししてから一緒に戻ろうよ。ね、そうしよう?」
先輩「……ふふ。変わったとは思っていたけど、まだまだだったのかな。キミって根っこが真面目だから、まだこうして油を売ることに後ろめたさを感じてるのかい?」
先輩「放っておけばいいよ。定時に終わらなくても、私と一緒に残業すればいいよ。同じ仕事をするにしても、そっちの方が少しは稼げるでしょ?」
先輩「ふふ、褒め言葉として受け取っておくよ。そうそう、私はとってもズルい人間なんだ。それに、ちょっぴり不良でもある。大人になるっていうのは、そういうことなんだよ、坊や。ふふふっ。」
先輩「……キミの吸ってるセブンスターよりタールが高いのに、案外普通に吸えるんだ。それじゃあ、これを機に私のに代えてみたらどう?」
先輩「セブンスターより美味いでしょ?それにこっちの方がいくらか安いし、葉っぱだって長持ちする。ほら、いい事づくめだ。……それになにより…」
先輩「タバコの銘柄も私と一緒になったら……またキミが私の影響を受けて、変わってしまったってことになる。……ふふっ。そう、こっちが本命。」
先輩「ああ…………いいなぁ、キミ。もう少しキミとはやく出会えていたら、私ももう少し素直な人間になれていたのかもね…。」
先輩「……………。」
先輩「…………なんだか、冷えてきたね。そろそろ戻ろうか。」
先輩「なんなら、手でも繋いでみる?周りに妙な視線を浴びせられてさ。ふふふっ……じょーだん。」