死闘の末に力を失い逃げて倒れ込んでるところをたまたま通りがかった男に持ち帰られた気高い妖狐ちゃん「……」
死闘の末に力を失い逃げて倒れ込んでるところをたまたま通りがかった男に持ち帰られた気高い妖狐ちゃん「……」
1: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/03/17(日) 00:18:25.530 ID:Zu1GI0f60.net
妖狐ちゃん「おお、お主。お主。やっと帰ってきたか」
妖狐ちゃん「この手と足の鉄枷をいい加減外してくれんかのう。動きにくくてしょうがなくての」
妖狐ちゃん「一日中こうしてじっとしておるのもちと切なくてのう。のう、お主」
妖狐ちゃん「お主、いいじゃろ? 心配せずとも、もう悪さをする力も失っておるわ」
妖狐ちゃん「こんな死にかけの化け狐畜生にわざわざ大袈裟な警戒を施すこともなかろ?」
妖狐ちゃん「なあ、なあ。いいじゃろ? 殺生じゃ、こんなの。畜生とて、これほどの扱いは受けんだろうに……」
妖狐ちゃん「後生じゃ、後生じゃ。私を開放しておくれ。こんな薄汚い場所にいては、気が滅入るばかりじゃ……ん?」
妖狐ちゃん「……ああ、お主、ここに住んでおるのか……これは、失礼した」
妖狐ちゃん「おお、言われてみれば、お主の匂いが染み付いておるの、うん。私の下に敷かれているのは、やや、布団じゃな」
妖狐ちゃん「いや、両手両足を拘束されてここに放り込まれてから、周りを見る余裕が無くてな、薄汚いなどとすまんかった。怒らんでくりゃれ」
妖狐ちゃん「あー……それなら、昨晩はどこにおったのじゃ? まさか、まさかとは思うが、私の居場所を知らせにいっていたのではあるまいな?」
妖狐ちゃん「……」
妖狐ちゃん「誰に、か。ふう、そりゃ、そうじゃろうな」
妖狐ちゃん「……何でもない」