淑女(♀)「あなたは…………私のために、吸われてくれる人……?」

淑女(♀)「あなたは…………私のために、吸われてくれる人……?」

1: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/10/30(水) 02:46:05.201 ID:LB0Hzx0N0.net
淑女「……もし…………そこの殿方…。……フフフ……ごきげんよう…。」

淑女「今日は……いいお天気ね…。……どんよりと曇って……重くて…………今にも空が、落ちてきてしまいそう…。」

淑女「そうして私たちは……空に潰されて…………裁きを受けるのだわ……。増長した、欲深な者たちを……排除しようと…………再生に巻き込まれ……死んでしまうのだわ…。」

淑女「あたり一面には鮮血が広がり……この青い星が、赤く……赤く…………まるでお月様のような姿になって……鉄の…………鉄の花が、咲いて……フフフ……………綺麗ね……。」

淑女「…………もう行ってしまわれるの……?…………どこへ逃げても、お空からは逃れられないのに……。死は、避けられないのに……。」

淑女「あなた…。」

淑女「……フフ…。……ああ、あなた……あなた…………私はね……あなたの身体を巡る“赤”が……飲みたいの…。鉄の花の香りが、私の花をくすぐって…………私ははじめて癒される…。」

淑女「……人はね…………じきに死んでしまうのよ…。死は……必ず訪れる……等しく……誰の元にでも……。」

淑女「だから、せめて……ただ風になるだけだというのなら……そう、せめて…………私のために、死んでみる気はない……?」

淑女「そうすれば、あなたは私のなかで生きていられる…。そんな私の赤を、誰かが吸って…………私とあなたは、また、永らえるのよ……。」

淑女「これは……輪廻なのよ…。逃れられない、運命の輪…………あなたと一緒に、輪になれたなら……それはきっと……幸せなことだから…。」

淑女「ねえ…………あなた……。あなたは…………私のために、吸われてくれる人……?」

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