暴君様(♀)「……どの面を提げて戻ってきた…?」
暴君様(♀)「……どの面を提げて戻ってきた…?」
暴君様「……とんだ傲慢だ。私は、私の意志でこうなった。貴様のようなクズが、私に影響を与えたなどと……不愉快だ。」
暴君様「…………私は、見えていなかったのだ。この国の、父上の愚かしさ……そしてそれに群がる、金に目の眩んだ亡者と…………与えられるばかりでなにも差し出そうとしない腐った民。」
暴君様「この国は病んでいた……だから私が正した。今のこの国を見てみろ。ずいぶんと……ククッ…………美しいだろう…?」
暴君様「人は豊かさを手にすれば傲慢になり、受けた恩さえも容易く忘れる……踏みにじられ、なお足掻く姿こそ、人のあるべき姿ではないか?」
暴君様「これこそが私の望んだ姿!私の望んだ国!…………だが、まだ足りない…。まだ、人は恵まれてしまっている……!!」
暴君様「私が……私が、成さねばならない…。何故なら私がこの国の王だからだ。私が……民を導かねばならない…。」
暴君様「…………私は、貴様がいないあいだに全てを知った。恵まれた温室のなかでは分からない……貴様が教えてくれなかったことを…………お前を失って、初めて知った。今更、貴様に頼ることもない。」
暴君様「しかし、私を裏切ったことに対する贖罪の意志があるというのは、なかなか殊勝じゃないか。……いいだろう。貴様に罪を贖う機会を与えてやる。」
暴君様「…………この剣を貸してやる。その剣を使って、四肢のうち好きな一本を断ち斬って私に差し出せ。そうすれば許してやる。」
暴君様「……なんだ、まさか出来ぬとは言うまい?貴様が贖いたいと言い出したのだ…………私の期待を、また裏切るつもりか…?」
暴君様「それとも……この私に、直々にねじ切られたいか…?…………選ばせてやるよ、昔のよしみで、なぁ。………ふっ……ふっははは…っ、あっははははははははは!!!!」