紬「びたー・すいーと・ゆいたいむ」
紬「びたー・すいーと・ゆいたいむ」
0001以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2011/02/17(木) 03:11:19.41ID:FtTz88cf0
回り道をして部室に行くのなんて初めてだった。
放課後なんだからすぐ部室に行けばいいのにわざと遠回りしてしまう。
今日は特別な日だからしょうがないけれど、もどかしいな。
本当はすぐ唯ちゃんに会いに行きたいのに、足が、胸のどきどきがいじわるする。
わざと二階で立ち止まってみたり、窓の外の枯れ枝に止まった小鳥を目で追ってみたり。
りっちゃんたちはまだ掃除当番だけど、もう唯ちゃんは待ってるに違いない。
でも胸のどきどきが私をうまく部室に連れていってくれない。
どうしよう?
私は握り締めた小さな袋に問いかける。
大丈夫、だよね? 大丈夫だよ……何度も練習して、おいしく作れるようになったんだもの。……本当に?
和「――さっきからどうしたのよ」
紬「え?! ……うん、なんでもないよ。いま軽音部行くところ」