なろう小説「嫌われ者の俺が死んで「最強ヘイト集めスキルの盾役」として死霊術士美少女に使われてる件」
なろう小説「嫌われ者の俺が死んで「最強ヘイト集めスキルの盾役」として死霊術士美少女に使われてる件」
1: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/03/30(月) 20:47:49 ID:rL7rE9hiM.net
「やつを殺せ!」「殺せ!」
叫び声とともに、手に剣を持った二人の襲撃者が襲い掛かってきた。
「「ガウウゥゥ!」」
それと同時に人を狩るために訓練されたと思われる大型犬が数匹。
奴らの狙い…それは、俺ではない。
俺の後ろにいる黒いフードの彼女だ。
だから、やらせはしない。
俺は前に進み出た。
ともかく、できる限り時間を稼がなくてはならない。
俺はできる限りの声で叫んだ。
「おら!雑魚ども、かかって来いよ!」
言いながら、右手の剣と左手の盾を打ち合わせて大きな音を立てる。
俺の声を聞いたからなのかは分からないが、襲撃者の一人が俺にまっすぐに襲いかかり、剣を振るう。
俺は唸りを上げて袈裟に切り掛かってきた剣を体を捻りすんでのところでかわした。
しかし。
「ちいっ!」
そのまま返す刀で切り上げた敵の剣が俺の右脇腹をかすめる。
かすっただけ…だ。まだ動ける。
素早く間合いをとった俺に、地を這って犬共が襲い掛かった。
俺は脚を狙ってきた犬を思いっきりブーツで蹴りつけ、右手の剣で打ち払う。
しかし。
「がううう!」
「ぐっ!」
一体の犬が地を蹴って俺の左腕に食いついてきた。そして、
「死ねえ!」
「げえっ」
噛みつかれた腕を振り払おうとかざしたところに、襲撃者の上段からの一撃を受けてしまった。
衝撃と共に俺の左腕が飛んで足元に落ちる。
俺は振り返って彼女を見遣った。
彼女はまだフードの下でうつむきながら呪文を呟きづけているだけだ。