SS さやか「花帆さんと、夏の秘密」
SS さやか「花帆さんと、夏の秘密」
2: 名無しで叶える物語◆2uxje2eK★ 2025/07/29(火) 01:23:12 ID:???00
蝉の声が遠くに響く夏の夕方、わたしは蓮ノ空女学院の校門で人を待っていた。
「さやかちゃん、お待たせ~」
まるで太陽のような元気な声に振り向くと、そこにはわたしの待ち人が立っていた。
そう、今日は花帆さんと2人で夏祭りに行く日なのだ。
「花帆さん」
浴衣姿の花帆さん。
ああ、なんて可愛らしいんだろう…
今からこの可愛い花帆さんを独り占めするんだと思うとわたしの心はちょっぴり踊る。
「さやかちゃん、浴衣姿がびっくりするくらい似合ってるね!お姉さんみたい」
花帆さんからの突然の誉め言葉にわたしは耳まで赤くなる自分に気が付いて視線を逸らす。