唯「天下統一するよ」
唯「天下統一するよ」
0003以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/10/25(月) 22:55:15.40ID:ts32dxFnO
時はたぶん戦国時代。
陰謀渦巻き、血の繋がった親類ですら信用できない時代。
長子相続の原則はあったものの、その長子に力が無いと見なされれば、下の者が上の者を克す。
すなわち下克上がまかり通る世の中であった。
ここ尾張を支配する平沢家もそんな世の例に漏れず、家督相続を巡る姉妹の対立で大きく揺れようとして……。
いなかった。
というか、対立すらおこらなかった。
できの悪い姉。
できの良い妹。
日頃からゴロゴロしてばかりいるため家臣からは「ニート候補」
、民草からも「池沼殿」
と軽んじられる姉・平沢唯と、「よくできた妹」
「姉の良いところを全部吸い取った」
と評判の平沢憂。
本来なら、妹の憂が家督を相続しそうなものだが、「お姉ちゃんはやればできる子!」
と言ってあっさり跡目争いから降りてしまったのである。