和「ちょっと和さわの魅力について授業します」唯「えぇ……」
和「ちょっと和さわの魅力について授業します」唯「えぇ……」
0001以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/10/11(月) 18:57:26.42ID:JOWkEhNN0
規律は守るためにある。
人間は思いの外弱い。
視線は気にするためにある。
人間は思いの外恥じらう生き物だ。
これが私の人間観で、私は自分の人間観に沿って、どこまでも人間らしく生きていた。
「律、また講堂の使用許可申請提出されてないんだけど」
放課後の音楽室で、腕を組んで、私は事務的に言った。
生徒会長も板についてきたと思う。
悪びれる様子もなく、紅茶を飲みながら、軽音楽部の部長が言った。
「あれ……ごっめん和、出し忘れちゃった」
わざとらしく舌を出す律を見て、私は目を閉じた。
生徒会長は激昂しない、感情を爆発させない……自分で決めたルールを頭の中で繰り返して、再び目を開けた。
放課後ティータイム、だのなんだのと言って、相変わらず軽音楽部はお茶会を続けていた。
「そうなんだ、じゃあ今度の新勧ライブは中止ね」
私が言うと、軽音楽部の部員たちは、何が意外なのか、大きく目を見張った。
さっきまで偉そうに部長に説教を垂れていた黒髪のベースは、遠慮がちに口を開いた。
「の、和……出し遅れただけで、流石にそんな……」
私が横目に睨むと、彼女は口を閉じた。
すると、呑気な声で、私の幼馴染が言った。彼女のパートはリードギター。
「和ちゃん!ここは私の顔に免じてどうかっ!」







