澪「そんなこと言うなよー。ねっ、どっか行こう?」
澪「そんなこと言うなよー。ねっ、どっか行こう?」
0001以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/10/13(水) 02:43:19.38ID:nnZADkYs0
目をつぶるだけで気だるい快感が体に満ちる。
それが、朝。
「律っ! こら、律っ! 律っ、律っ、律っ!」
眠りを妨げるありとあらゆる音に殺意すら沸く。
それが、朝。
「起きろっ! 律っ、律っー!」
暗い視界に文字通り人一人分の重さが伝わってくる。
最近毎朝この調子で、いい加減、さすがの私も堪忍袋の緒というヤツがミシミシと鈍い悲鳴を上げるのを無視できなくなっていた。
秋山澪。
私の幼馴染にして腐れ縁にして面倒見のいい親友にして恋人。
その澪がどういうわけなのか知らないが、少し狂ってしまったらしいのだ。
「ねえ、律……わ、私、迷惑……かな?」
迷惑だよ、とくぐもった即答は果たして澪に届いたのだろうか。しばらくして澪が私の上から退いてくれた。
せっかくの土曜日に最悪のスタートを切るのは、正直、頭のてっぺんからつま先までヘドが走るような気分だが、どうにも澪が相手となると、仕方ない折れてやろう、という心持になる。
やはり私も澪が好きだからだろう。
まだはっきりとしない頭を起こすと、霞んだ視界の隅に、うなだれた真っ黒い花が咲いていた。




