前川みく「慌ただしい一日」

前川みく「慌ただしい一日」

2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2026/02/22(日) 21:25:53.31 ID:g2DVH8wF0
目が覚めた瞬間、胸の奥が少しだけそわそわしていた。
理由はわかっている。
枕元のスマホを手に取って、画面を点ける。
通知がずらりと並んでいた。

「……わぁ」

思わず声が漏れる。
メッセージアプリの未読件数が、とんでもない数字になっている。
今日は私の誕生日だ。

おめでとうのメッセージに一つずつ返信していく。
短い言葉ばかりなのに、ひとつひとつがちゃんと嬉しい。
胸の奥が、あったかくなる。
スクロールしていくと、見慣れた名前で指が止まった。

李衣菜ちゃん。

メッセージを開く。

『誕生日おめでと。帰ったら出かけよう』

それだけなのに、心臓が少し跳ねた。

「……うん」

小さく頷いて、すぐに返信する。

『ありがとう。うん、行こ』

送信ボタンを押してから、画面を見つめたまま、ちょっとだけ笑ってしまう。

何をするのかも聞いていない。
でも、約束があるってだけで、今日が特別になる気がした。

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