花丸「マルの好きなへたれ堕天使」

花丸「マルの好きなへたれ堕天使」

1: 名無しで叶える物語 2017/12/24(日) 13:32:27.66 ID:R3Pl1BsN.net
 

「誰も来ないずらねー」

「なんで誰も来ないのよ!」

今日は浦の星女学院、閉校祭。
昨日、二人で作りあげた堕天占いの館でマルは善子ちゃんと二人、来るのかもわからないお客さんを待っていた。

「せっかくここまで用意したのに……」

隣で善子ちゃんがぶつぶつと呟く。本当に占いがしたくてしょうがないらしい。準備、結構大変だったしね。

でも、善子ちゃんには申し訳ないけど、マルはこの時間が好き。

二人きりの教室、好きな人の隣でのんびり本を読む。ここはまるでマルの理想の世界、なんて。

この時間が永遠に続けばいいのにな――。そんな風に思えてしまう。

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