女の子「僕はサンタクロースを信じている!」~建設的なサンタクロース存在論~

女の子「僕はサンタクロースを信じている!」~建設的なサンタクロース存在論~

1: ◆2oYpLZIXqc 2017/12/25(月) 00:06:34.93 ID:7P1BiQGz0
約6000文字

ジャンル……雑学多めのほっこり系?

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クリスマス前

男の子「お前、小学生にもなってサンタ信じてるのかよ!」

女の子「?」

小学校の帰り道、同じクラスの男の子が変なことを言って話しかけてきた。

男の子「学校でサンタに何を頼むか話してたけどさ、サンタなんていないんだぜ!」 

どうやら友達とクリスマスプレゼントの話をしていたのを、聞かれていたみたいだった。

女の子「サンタさんいるよ? 毎年プレゼントもらってるよ?」

男の子「バカだな。サンタのふりして親がプレゼントを用意してるんだよ!」

女の子「信じてない子はプレゼントもらえないから、男の子君の所には来てないだけなんじゃ?」

男の子「あっそ、じゃあサンタがいるって証明しろよ! 証拠をだせ! 証拠!」

女の子「……」

わたしは黙ってしまった。証拠なんてない。

男の子「ほら一生懸命考えてみろよ。どうせないけどね!」

女の子「……そうだ! 証拠ならある!」

わたしは去年のクリスマスを思い出した。

男の子「へえ、言っとくけど、町でサンタの恰好してる人を見たってのは無しだぜ!」

男の子「あれも普通のおっさんが、白髭つけて赤い服着ているだけなんだからな!」

女の子「違うよ、ビックリするんだから!」

男の子「ほ~ん」

女の子「わたし! 外国のサンタからもらった手紙を持ってる!」

わたしは自慢げに言った。

男の子「ぷはは、そんなもん証拠になるかよ!」

女の子「なんで?! ちゃんと英語だったよ?」

男の子「英語なんて大人なら書ける人いるだろ!」

女の子「ちゃ、ちゃんと、こーにん?のサンタクロース協会から来てて、外国の郵便局のハンコもついてた!」

男の子「だ~か~ら、そんなの外国に手紙を出して、外国の大人が英語で手紙を返せばいいだけだろ!」

女の子「!?」

男の子「公認だか協会だか言ってるのだって、本当はサンタのフリだけで、空飛ぶソリも赤い鼻のトナカイもいないんだよ!」

女の子「……」

男の子「終わりか? やっぱりサンタがいる証拠はないんだろ。サンタなんていないんだよ!」

確かにそうかもしれない。証拠なんてない。

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