魔人(♀)「私はずっと待っていたよ。キミが私のもとへ来てくれる時を、ずっとね。」
魔人(♀)「私はずっと待っていたよ。キミが私のもとへ来てくれる時を、ずっとね。」
1: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/27(火) 02:46:51.638 ID:I0O3MkdU0.net
魔人「……立ち話もなんだ、そこへ座ってお茶にでもしよう。いい茶葉を揃えておいたんだ、キミの口に合えばいいんだが。」
魔人「…………そうも、言ってられないか。なにせキミは、私を殺しにきたのだからね。のんびりキミの英雄譚を聞いていられるわけもない、か。」
魔人「残念だな。私は、キミを愛しているのに。ずっと前から、はるか昔から、私はキミとこうして会える日を心待ちにしていたんだ。」
魔人「キミに課せられた下らない使命のために、愛する二人は剣を交える……なんという悲劇だろうね…。」
魔人「でも……現にキミは私の首を刈り取ろうとしている。それがキミの意志ならば、私はそれを尊重したいと考えている。」
魔人「だけどね、私もここで死ぬわけにはいかないんだ。必ずキミを、狂った使命から解放してあげよう。そのためなら、多少手荒な真似をしても……致し方ないよね。」
魔人「さあ、おいで。キミの剣を真っ向から受け止めてあげる。そのうえで、キミの心を粉々に砕いて、私の傍にいてもらうよ。」
魔人「私はそのために、ここまで生きてきたんだ。いずれこの世に生まれてくるキミを、愛しむために、私は悪魔と呼ばれながらもなんとかここまで生きてきた。」
魔人「所詮数十年生きてきただけのキミに負けるほど、私も無駄に時を過ごしてきたわけじゃない。魔人の力、見せてあげるよ。」
魔人「さあ……どこからでも、かかっておいで。」