律「狼人間!」

律「狼人間!」

0003以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/10/30(土) 20:33:58.31ID:HPL6B5VRO
律「……」

律は自室のベッドに腰掛けて放心していた。

黄昏時の日差しが、カーテンの隙間からほげーっとした彼女の顔を照らす。

律「何これ…どういうことなの…」

ぽつりと独りごちて、自分に手に視線を落とす。

彼女の目に映るのは、スティックによってマメが作られた見慣れた小さな手のひらではない。

肘の先から指先にかけて黄金に近い茶色の毛に覆われた、獣の足のようなフサフサした手のひらだった。

指先に生えた驚くほど鋭利な爪が、きらりと光る。

手にばかり気を取られていたが、よく見れば靴下を脱いだ足も、同じように毛むくじゃらだ。

口内にも違和感を感じ、おそるおそる鏡の前で口を開くと、少しだけ犬歯が鋭く長くなっている。

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