律「君のために歌おう」
律「君のために歌おう」
0003以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
2010/12/16(木) 14:25:30.61ID:URd7Rje10
季節は気付かないうちに移り変わっていくものなのだと、最近私は知った。
本当に知らない間に、もう一年の半分は過ぎている。思えば高校の三年間、
長いようで短かった。よく言われていることだが、まさにそのとおりだと実感するくらい。
ついこの間高校に入学したと思ったら、もうあとものの数ヶ月で卒業。
笑ってしまう。
「な、梓?」
私は前にいた梓に、何となくそう声を掛けた。
今私が巡らせていた考えが梓に伝わっているはずもなく、案の定梓は怪訝そうな顔をして
私を見た。
「何がですか?」
「ううん、なんでもない」
「なら早く、他の先輩方が来るまで勉強しててください」