任天堂「大量の仮想PCを構築して、ゼルダティアキンのような複雑なゲームも作れるようにした」
任天堂「大量の仮想PCを構築して、ゼルダティアキンのような複雑なゲームも作れるようにした」
1: 2025/07/18(金) 14:55:57.94 ID:1Mr3tdGC0こうした日常のコミュニケーションをしている中で、ゲームの開発規模が大きくなるに従い、計算処理用の大量の専用PCなどの維持管理に多大な時間と労力がかかっているという課題が見えてきました。開発現場では、複雑な計算処理を行うために数百台の専用PCが稼働しており、開発者は本来の業務に加え、専用PCの維持管理や不具合の対応に追われている状況でした。この状況を変えるため、数百台の専用PCに代わって、開発者自身が、必要な時に・必要なだけ・自分自身で・簡単に作成・作り直しできる大量の仮想PCに置き換えできるよう、独自の大規模計算リソース基盤を構築することになりました。
しかし、大規模ゆえハードウェアの置き場所となるファシリティの準備や、開発者が直接触ることになる操作用WebUI(ユーザーインターフェース)の使いやすさ、手触り感までを通して考える、フルスタックの検討が必要でした。それは、私が20年近く任天堂でIT担当を務めてきた中でも、前例のないプロジェクトでした。仮想PCは、一般的に物理PCよりも性能が落ちてしまうという問題があります。しかしながら、ゲーム開発効率のためには仮想PCの性能がネックになることは避けなければなりません。そこで私たちは、既存のしくみをベースに独自のカスタマイズを施した環境を用意することで、任天堂のゲーム開発に最適な計算リソース提供基盤を構築する手法を選びました。
しかし、物理レイヤーの調達からハード/ソフトウェアの選定とカスタマイズ、UIの実装まで、フルスタックでの構築をしたため、越えなければならないハードルがたくさんありました。ゲーム開発にとっての理想の開発環境を整えるには、開発者からの要望は最大限叶えられるよう、リードタイムは限りなく短く・リソースのボリュームは十分に・必要な機能と拡張性を持たせる必要があります。そのための、技術検証・機能実装を行い、関係各所と協議しながら構築を進めていきました。
ただ、どうしても実現が難しい要望については、開発者と相談して落としどころを見つけていく必要があり、こちらも困難な作業でした。また、簡単に仮想PCを作成、作り直しするためのWebUIと仕組み作りも手探りの状態からスタートし、完成までにかなりの試行錯誤を要しました。そういった数々のハードルを乗り越え、最終的には物理PCに近いユーザビリティの仮想PC環境を実現することができました。この大規模計算リソース基盤の真価が発揮されたのが、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の開発です。大量の仮想PCが利用できるようになったことで、前作(『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』)の十数倍の計算能力の投入が可能となり、ゲーム開発者が試作を繰り返しやすく、面白さの追求を存分に発揮できる環境が整いました。とくに顕著に成果が表れたのは、ゲーム内の地形や地表面の計算処理、そして装備に別の素材をくっつけて新たな武器を生み出すスクラビルド機能の開発です。
スクラビルドには無数の組み合わせパターンが存在し、それぞれの画像や名前のチェックをどのように実現したのかが話題となりました。実際、この膨大な作業を人手で処理するのは現実的ではありません。必要な時に・必要なだけ計算リソースを簡単に使うことができたからこそ、チェック作業の自動化が可能となり、この仕様の実現につながったのです。まさに、この処理能力があったからこそ成しえた開発だと言えるでしょう。その後、他のタイトルでも仮想PCを使った開発環境が使われるようになり、今では大規模計算リソース基盤は任天堂のゲーム開発になくてはならないITインフラとなっています。
https://www.nintendo.co.jp/jobs/keyword/153.html
AWSサミットとかの範囲でも無さそうだし
公演したところで真似できるのがSIEかMSくらいしか
自分たちに向けてもクリエイティブなのは凄いね
記事を読んでると自前で全部作ったっぽいように思える
高密度サーバーラックが増え続けている
ってあるからクラウドじゃなくて自前だね
自前PCの中にそれぞれ独自の仮想PCを作ってる
そりゃ他社サービスなんかに依存できねえもんな
何かの事情で止まったら大変なことになるし
一時的なサービス休止ならまだしも、経営悪化したとか会社が買収されたとかでサービスクローズしますと言われたら大変だものなあ
それだけじゃなく情報漏洩もこわい
任天堂の場合、製品にならなかった試作段階のデータとか山ほどありそうだし
製品についての漏洩なら賠償額算定できても、試作は算定難しいだろうし、想定する方向性の漏洩とかIPイメージの毀損とか賠償されても回復できない事柄も多そうだ
「任天堂さんの開発環境なら出来るのかもしれないけど、うちでは無理です」
と逃げるサード開発者がますます増えそうなんだよなあ
ブレワイの時だって、色々ノウハウ話してもそういう逃げたコメントばかりだったし
実際これは資本で殴る方法論だからなあ
中小が真似できる範囲ではない
こういうのも技術の梯子なわけよ
そらNVIDIAのGPUサーバーだろこれ
任天堂との開発力の差がえぐすぎるな
要は端末作業でしょ
大元のPC内に仮想のPC環境を作るわけだから仮想PCで間違いではないと思うよ
セットアップして、置き場所や配線や
メンテするのが大半だから
仮想PCで全部まとめて面倒見るって話
とてもサードでは勝てんよな
SIEは自社ソフト滅んだようなもんだし
管理人コメント
すごいですね。