一ノ瀬志希「-459.67 °F」

一ノ瀬志希「-459.67 °F」

2: ◆u2ReYOnfZaUs 2018/07/05(木) 18:13:56.93 ID:8O0RAJc50
一ノ瀬志希は、すんすんと鼻を動かした。不本意に招かれた、女性芸能人の別荘。
ひとの匂いがしない。わざとらしいローズの芳香剤が鼻につく。

話は続いている。聞くに堪えない、退屈な話。
自分は男性経験が豊富なの。だから尊敬してね。

それだけの話を3時間も引き延ばして続けている。
いっそ、「私のことを敬え!」と直接言ってくれた方がまだ、志希はその生々しさに興味を持つことが可能である

はやくおうちにかえりたーい。志希がそう思っていたとき、話が振られた。

「志希ちゃんは、“あっち”でどれくらい経験したの?」

「フラスコと鉄ペンで二股かけてたよ〜」

おもしろーい、という周りの声。その言葉には言葉自体の意味は数パーセントもないだろう。
ただの脊髄反射のようなもの。

つまんなーい。志希は頭の中で、連想ゲームを始める。

ひまわり、カクバクダン、ゴジラ、マリリン・モンロー、チュパチャップス、杏ちゅわーん。

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